平凡情弱高学歴が、ベンチャーに行ってみて。

スローガン株式会社。セールス→キャリアアドバイザーチームのマネージャー→新卒採用担当。官僚志望だった平凡な東大生が、新卒でベンチャーに入ってみての話や、採用周りの話を綴ります。

キャリアにおける「イカ東」現象。なんでみんな同じとこ行くの?

今のところ週1本ペースは維持!このまま続けます。

さてさて今日はタイトルの話。両親ともに公務員で1人っ子→地元の公立進学校→東大法で官僚志望→新卒ベンチャーと、優等生キャリアを歩もうとしていた身から、「東大生って、なんでみんな同じようなところに行くの?」という超絶ブーメランなテーマについて書きます。

あくまで個人的意見ですが、就活や転職タイミングで「挑戦したいけど怖いし」「でもこれまでの経歴を捨てられない」と思っている方の力に少しでもなれば良いな。

 

1.みんな、なんで東大卒は使えないって言うんだろう

2.東大卒×サンクコスト=「イカ東」現象

3.その呪縛から逃れるために

 

1.みんな、なんで東大卒は使えないって言うんだろう

僕がこの疑問を持ち始めたのは高校生の時。県立進学校から東大を目指していた僕に向けて、教師も親戚も口々に「悪い東大卒になってはいけないよ」というアドバイスをくれたのがきっかけ。例えば「頭の固い東大卒になっちゃいかん。あれは一緒に仕事してて本当に大変だった」「頭は良いけど周りへの思いやりがない人が多い。そうはなるな」など。

(ちなみにその時は「そうなのか、気を付けよう。けど、東大だけみんなやり玉に挙げるってことは、若干偏見もあるのかな?」とか生意気に思ってました。)

この疑問を何となく抱きながら「普通の東大生」とは言われたくないなと、大学生の間も漠然と思ってました。かつ、東大では「イカ東(=いかにも東大生)」が最大級の悪口になっているように、「イカ東」を避けるように行動してる人が多かった。だからこそ、みんなキャリアも色んなところを選ぶのかなあ、とか思ってた。

 

2.東大卒×サンクコスト=「イカ東」現象

でも、その後のキャリアを見ると、驚くほど「イカ東」な道ばっかり。官僚志望の間では、「どの省に行くか」の競争があったり、大手の中でも人気ランキング上位からキレイに受けていて有名大手に入っていたり。在学中は「イカ東」を避けていたのに、卒業した瞬間そうなるのはなんでなんだろう?

「やりたいことが無いから」「給与面が大事だから」「飛び込む意味を感じない。あとでチャレンジできる」という声が、「イカ東」現象の一番の原因ではないでしょうか。やっぱりサンクコストが大きく感じられちゃうというか、「有名どころに行かないと、周りの期待を裏切る」「大きな仕事がしたい、しなきゃいけない」みたいな気持ちになる人が多い。僕はちなみになってました。だから官僚受けてましたし。

僕は運良く、公務員試験合格後の落ち着いてた時期にOBの方々と面談していて「キャリアパスが固まりきった組織」が何となくピンと来なくて真剣に他のキャリアを考えられましたが、相当ラッキーだった。特に官僚を目指してると、「周りから相当批判をされる仕事」「けど、国を支えるもので誰かがやらなきゃいけない」「目の前の給与は大手企業に行った方が良いから正直人気は普通くらい」みたいな認識が混ざって、「自分がやらねば」というモードになりやすい構造。意地みたいなものも相まって離脱しにくい構図です。

だからこそ「自分は本当にこう生きたいのか?」を考えるタイミングも無く、そのまま試験合格したから入る人が多い。

 

3.その呪縛から逃れるために

では、どうしたらそこから逃れられるのか?いくつか原因があると思うのですが、僕は以下の2つに収斂すると思っています。

・How思考が強く、What思考が弱い

・具体化/個別化思考が弱い

まず、「How思考」の話ですが、これはいわゆる「どこで勝つか」「何を目指すか」を考えなくとも「どうやって勝つか」を考えてやってこれてしまった、という話。就活の偏差値思考とかはここから来ますよね。「具体化/個別化」は、こっちはあんまり聞き慣れないと思いますが、東大生のキャリア相談に乗ってて思うのは「相手(人・企業)に興味を持てない」「一般論に落とす傾向が強い」という2つ。

雑にまとめると「一般論で効果のあるもの(個別化より一般化)に飛び付いて、そこで上を目指す(WhatよりHow)」思考になりやすい、というのが感じているもの。

じゃあどうするか?僕は「一般論より個別解。突出する法則を見る」「無知の知が対処法だと提案します。いきなりソクラテス

一般論より個別解。突出する法則を見る

社会での勝ちは、普遍性よりも突出度で測られる方が多いですよね。この突出度を実現できた個別事情の理由を、深く突き詰める思考をしよう、というのが1つ目の対処法。「なんでこの経営者はここまでやれたか?」「なぜこの会社はここまで大きくなったか?」を深く聞こう。突出しているものには、共通点があります。

無知の知

これは自分が知らない世界の広さを認める、知らないことに謙虚になり興味を持つ、という意味で使ってます。二次情報で切るんじゃなく、興味持つまでやってみる、聞いてみる。

元々興味を持ってなかった人と話そう。かつその人が何をしてきたか、それは何故かを深く聞き、興味を持とう。

ちなみにこんな記事を書くだけあって、僕は逆学歴コンプレックス持ちですwもっとみんなが自由に歩めたら。そんな社会をつくりたい。